Galaxyにはバッテリーを節約するため「パワーモード」という機能が搭載されている。Android 9以降のGalaxyでは「高精細モード」や「最適化モード」など、全部で4つのモードが用意され、選択の幅が広がった。
しかし、各モードの役割や変化がわかりにくい。この記事では「パワーモード」の各モードの内容についてみていこうと思う。
新しいOSではパワーモードに変わって「省電力モード」となり、設定も簡易なものになっている。
※記事中のスクリーンショットはGalaxy Note10 (SM-N9700) Android 10 (One UI 2)のもの。一部Galaxy Z Fold3 5G(One UI 4.1.1)を使用
Galaxyのパワーモード(省電力モード)を開く
設定から開く
「設定」→「デバイスケア」→「バッテリー」→「パワーモード」の順でパワーモードへたどり着ける。


新しいOSではパワーモードではなく「省電力モード」に名称が変わっているが、これまで通り「デバイスケア」からたどり着ける。

通知パネルから開く
▼通知パネルを展開してパワーモードアイコンの下にある「パワーモード(省電力モード)」の「文字部分」をタップすることでもアクセスできる。通知パネルは2本指で引き出すと一気にすべて展開される。

アイコンの色がグレー時は「最適化モード」となり、タップするとひとつ前に使ったモードに切り替わる。
省電力モードでは単純にオンオフになる。
Galaxyのパワーモードに用意された4つのモード
それではパワーモードの4つのモードの内容をみていこう。なお、Galaxy Note10 (SM-N9700)では解像度の変更メニューは現れない。
高精細モード

高精細モードでは以下のように設定される。
- 明るさ : 増光しない
- CPUの速度を70%に制限 : OFF
- Always On DisplayをOFF : OFF
- バックグラウンドデータを制限 : OFF
- システム処理速度の向上 : ON
- バックグラウンドでの位置情報を確認 : ON
最適化モード

最適化モードでは以下のように設定される。
- 明るさ : 減光しない
- CPUの速度を70%に制限 : OFF
- Always On DisplayをOFF : OFF
- バックグラウンドデータを制限 : OFF
- システム処理速度の向上 : OFF
- バックグラウンドでの位置情報を確認 : ON
標準省電力モード
標準省電力モードでは下記の3つを個別に設定することができる。
- Always On DisplayをOFF
- CPUの速度を70%に制限
- 明るさ


明るさは「-10%, -5%, 減光しない」の3つから選択できるようになっている。
▼標準省電力モードでかかる制限は以下。

- 明るさ : -10%, -5%, 減光しない
- CPUの速度を70%に制限 : ON / OFF
- Always On DisplayをOFF : ON / OFF
- バックグラウンドデータを制限 : ON
- システム処理速度の向上 : OFF
- バックグラウンドでの位置情報を確認 : OFF
最大省電力モード
▼最大省電力モードでも標準省電力モードと同じく3つの設定が設定でき、明るさも同じく3つから選べるようになっている。


▼最大消費電力モードを有効にすると大幅に機能が制限される。普段から使うというよりは緊急時などに使うような機能だ。

- 明るさ : -10%, -5%, 減光しない
- CPUの速度を70%に制限 : ON / OFF
- Always On DisplayをOFF : ON / OFF
- バックグラウンドデータを制限 : ON
- 使用可能なアプリの数を制限 : ON
- ダークモード : ON
- 生体認証をOFF : ON
- システム処理速度の向上 : OFF
- バックグラウンドでの位置情報を確認 : OFF
▼ホーム画面は通常のものと違い制限されたホーム画面となる。「+」マークで使用できるアプリを増やせるが、使えるのはLINEやGoogleマップなど一部のアプリのみ。


▼変更できる設定にも制限が加えられる。通常の設定メニューとは違い、大幅に数が少ない。

4つのモードを比較
高精細 モード | 最適化 モード | 標準省電力 モード | 最大省電力 モード | |
---|---|---|---|---|
明るさ | 増光 しない | 減光 しない | -10%, -5% 減光しない から選択 | -10%, -5% 減光しない から選択 |
CPUの速度を70%に制限 | OFF | OFF | ON, OFF を選択 | ON, OFF を選択 |
Always On DisplayをOFF | OFF | OFF | 選択 | 選択 |
バックグラウンドデータを制限 | OFF | OFF | ON | ON |
使用可能なアプリの数を制限 | – | – | – | ON |
ダークモード | – | – | – | ON |
生体認証をOFF | – | – | – | ON |
システム処理速度の向上 | ON | OFF | OFF | OFF |
バックグラウンドでの位置情報を確認 | ON | ON | OFF | OFF |
高精細モードと最適化モード以外ではバックグラウンドデータの通信やバックグラウンドでの位置情報取得が制限されたりしてしまう。
制限によってアプリがうまく通知が出せなくなったり、GPSを使用するアプリが動作しなかったりする場合があるので、アプリが意図しない動作となった時には省電力モードを確認してみよう。
省電力モード
省電力モードでは設定がかなり簡略化されている。
オンにすると常に以下が制限されるのがポイント。
- バックグラウンドのネットワーク制限
- リフレッシュレート 60Hz固定
- 位置情報の確認
- 同期
バックグラウンドのネットワークや位置情報の確認が制限されるので、通知が遅れてきたりする場合があったり、位置情報を使う天気アプリのウィジェットなどがなかなか更新されないといったことに気をつけたい。
そのほかの項目は手動で有効にするかを切替可能となっている。

処理性能はほとんどのシーンで70%でも問題ないので常用してもいいかと思う。
5Gは無効にすると節電効果があるのだが、私の環境ではなぜか「パケ詰まり」と呼ばれるネットワークがうまく機能しない現象が発生した。
そのためこのような現象が出た場合は5Gは有効のまま(スイッチオフ)にしたほうがいいと思う。
「アプリとホーム画面を制限」は機能を大きくカットしてバッテリーを駆動時間を最大限に引き伸ばす機能。
常用するのは困難な緊急時や災害時などに使う機能となる。
各項目の有効・無効は省電力モードがオフのときに設定可能で有効時は設定変更できない。


「節電のために省電力モードを使ったけどなんかオカシイ」という場合は各項目を見直したり機能をオフにするなどしてみよう。
高精細モードと最適化モードのベンチマークを比較
高精細モードでは「システム処理速度の向上」が有効になる。高精細モードと最適化モードでどれくらい性能差があるのか、Antutuベンチマークで計測した。
▼左側が高精細モードで右側が最適化モード。処理速度が若干向上するが、その分バッテリーを消費してしまう。


おわりに : 各モードの違いを覚えて使いこなそう
普段は「最適化モード」や「標準省電力モード」を使用して写真や動画編集、ゲームをするときにパワーが欲しい時は「高精細モード」を使う。
緊急時や、どうしてもバッテリーを充電できないときは「最大省電力モード」などと使い分けよう。
また、通知やGPSがうまく動作しないと感じたときも省電力モードを疑ってみよう。
各モードの特性を覚えて、上手にGalaxyと付き合ってほしい。

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