充電を要するデバイスが増えると充電器も多数必要になってくる。そんな悩みを解決してくれそうなひとつの充電器で3ポート、多数の充電規格にも対応、さらにGaN(窒化ガリウム)採用で小型という製品を試してみた。
Baseus BS-C915の仕様
Baseus(ベースアス)BC-C915との比較に、同じGaNを採用して小型のRAVPower RP-PC112を掲載。
Baseus BS-C915 | |
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サイズ | 75×36×32mm |
重量 | 120g |
USBポート | Type-C × 2 Type-A × 1 |
入力 | AC 100-240V 50/60Hz 1.5A |
出力 | Type-C ①出力: DC 3.3-11V / 3A、5V / 3A、9V / 3A、12V / 3A、15V / 3A、20V / 3.25A 65W Max Type-C ②出力: DC 3.3-11V / 2.7A、5V / 3A、9V / 3A、12V / 2.5A、15V / 2A、20V / 1.5A 30W Max Type-A 出力: DC 4.5V / 5A、5V / 4.5A、 9V / 3A、12V / 2.5A、20V / 1.5A 30W Max |
同時出力 | Type-C 1 + Type-C 2出力: 45W + 18W(63W) Type-C 1 + Type-A出力: 45W + 18W(63W) Type-C 2 + Type-A出力: 5V / 3A 15W Type-C 1 + Type-C 2 + Type-A出力: 45W + 15W(60W) |
特徴 | PD3.0対応 GaN採用で小型 3ポート同時使用可能 |
販売ページでは多数の高速充電規格とスマートフォンに対応していることが明記されていた。

PDO、PPCにも対応
参考サイトによるとPDOやPPCにも対応しているとのこと。英語サイトだが、多くの画像で解説されておりわかりやすい。
商品リンク
本レビューでは「Baseus BS-C915」を紹介しているが、すでに新型が発売されている。
レビュー品と同タイプの新型
コンセント内蔵タイプ
超コンパクトタイプ
Baseus BS-C915の外観
ボディは縦長で天面にUSBポートが並ぶ。

天面のUSBポート。上からType-C①、Type-C②、Type-Aとなっている。

下部のプラグは、折りたたみができ、コンパクトに収納可能。

折り畳んだところ。下部には細かい仕様も明記されている。

次はGaN採用でとても小型のボディサイズを他の充電器と比較してみよう。
GaN採用でとても小型なBS-C915
サイズ比較
MacBookの充電器とサイズを比較してみた。左から、
- MacBookの29W充電器
- Baseus BS-C915
- MacBook Proの85W充電器

てのひらサイズ
手の上にのせると以下のような感じ。てのひらにちょこんとのっている。
BS-C915はとてもコンパクトだ。

3つの充電器をひとつにまとめたい!
現在使用中の充電器
これでもかなり少なくしたのだが、最終的に以下の3つがどうしても必要になってしまった。
- ワイヤレス充電器のアダプタ
- Type-Cの充電器
- MacBook ProのMagSafe2アダプタ

MagSafe2はType-Cに変換
上記をひとつにまとめるのにいちばんの問題となるのが、MagSafe2のアダプタ。Amazonでいいものがないか検索すると、以下のようなものを見つけることができた。
これを使えばType-CからMagSafe2に変換することができる。他にもType-Cケーブルを変換するアダプタもあった。
Type-Cケーブルを変換する方が便利なように思うのだが、アダプタ部分が大きく感じるのでスマートなType-C to MagSage2ケーブルを使うことにした。

MacBook Pro 15インチは充電できるか
ケーブルの問題はType-C to MagSafe2を使うことでクリア。もうひとつの問題は85WのACアダプタが付属のMacBook Pro 15 2013を65Wの充電器で充電することができるかだ。
Type-C to MagSafe2ケーブルにワットチェッカーを接続してちゃんと充電するかどうかを確認した。

MacBook Pro 15インチ 2013では65Wをフルに使うことはできないようだが、50Wほどで充電できた。ただ、不安定で充電がとまってしまうこともしばしば。
Type-C①では充電できたが、Type-C②では充電することができなかった。


MiniBookやワイヤレス充電器に使えるか
MiniBookとワイヤレス充電器は12Vのみ対応で、充電器によっては充電できず相性がシビア。これらの機器でも使えるか試してみた。
MiniBookを充電
CHUWIのUMPCであるMiniBookを充電してみた。Type-C①で問題なく充電できた。
MiniBookではType-C①、Type-C②共に充電可能。



RAVPowerのワイヤレス充電器
次にRAVPowerの10Wワイヤレス充電器を試したところ、問題なく使用可能であった。

同時使用
同時に使うことができるか試してみた。3つをぜんぶ一気に使うことはないだろうが、使えればベスト。
スマホとMacBook Proを同時充電
まずは大電力のMacBook Proとそこまで電力を使わなくても充電できるスマホの組み合わせ。他のケーブルを接続するといったん電力が切断され、プロファイルが自動的に切り替わるようになっていた。
Type-C①とType-C②の組み合わせなので、Type-C①は最大45Wでの出力となる。

MacBook Proはこの出力だと「充電しています」になるものの、使いながら充電するのはきびしそうだ。

失敗パターンも
プロファイルがうまく切り替わらないのか、出力が上がらないパターンになってしまうこともある。接続しなおせば上記に切り替わるが、少々面倒だ。

MacBook ProとMiniBook
次はMacBook ProとMiniBookの組み合わせ。MiniBookは12V/2A以上じゃないと充電できないのでスマホとの組み合わせより厳しい条件となる。
この組み合わせではMacBookが充電できるプロファイルに切り替わらないことが多くなった。また、MacBook Proと同時充電の場合、MiniBookはスリープ状態で充電しないと安定しなかった。
Type-C②は同時使用だと最大18Wとのことなので充電できなくても仕方がない。
成功パターン
MacBook Pro、MiniBookも充電できたパターン。

MacBook Proに30Wを出力し表示が「充電しています」となった。

失敗パターン
MiniBookとの組み合わせでは、ほとんど45Wのプロファイルにならず以下のようになった。

この出力ではMacBook Proを充電することはできない。

ワイヤレス充電器とMacBook Pro
ワイヤレス充電器とMacBook Proの組み合わせも試してみた。この組み合わせでは両方とも充電できるが問題もあった。
ワイヤレス充電器を接続した場合、スマホを充電していない状態でも待機電力を消費する。なので、常時Type-C①とType-Aを使用した状態となってしまう。
65Wのプロファイルを切り替えするにはワイヤレス充電器を取り外す必要がある。


全部使用
MacBook Pro、スマホ充電、ワイヤレス充電を接続してみた。

ぜんぶ一気に使うとワイヤレス充電器が赤ランプ点灯となり、使うことができなかった。

以下のように消費電力の小さいものとの組み合わせなら、ぜんぶ一気に使ってもOKだった。

3台スマホを充電するなども問題なし。

おわりに
メインPCが消費電力の小さいPCならもっと余裕で使うことができそうだが、MacBook Pro 15インチだと少しきびしい。普段はMacBook Proに充電コードをつなぎっぱなしなので、45Wプロファイルでもバッテリーを減らさない用途には使えるかもしれない。