2022年10月21日に発売し、発売後すぐに「24円レンタル」のセール対象となった「Xperia 5 IV」。
筆者もこの「祭り」ともいえるセールにて、うっかりXperia 5 IVを入手してしまった。
ということでこれまで使っていた神機と言われる「Xperia 5 II」と比べてみてどんなところがよくなっているのかチェックしてみた!

Xperia 5 IV にして良かったところ

サイドがフラットになりデザインが良くなった
最も大きな変化を感じたのがサイドフレームが丸みを帯びたデザインからフラットなデザインに変更になったこと。

これまで「どうして1と違って5は丸いんだ!」と思っていたが、ついにフラットなデザインにしてくれた。
丸くても悪くはなかったが、個人的にこのデザインはかなり好み。
また、カラーもツヤツヤの鏡面仕上げからつや消しのマット仕上げに変更となった。

以前使っていてかなりお気に入りだったXperia XZ1 Contactやその後継機のXZ2Cなんかもマット仕上げで良かった。
XZ1Cは特にお気に入りで、ボロボロになるまで使い倒した良機種だった。
Xperia 5 IVは、どことなく角ばったデザインにマット仕上げで、過去の名機を思い出させてくれる。
今回も末永く付き合えるとうれしい。
誤作動が少ない「押し込み式指紋認証」が利用可能に
Xperia 5 IIでは指紋認証センサーに触れただけでロック解除する方式しか選べなかったが、Xperia 5 IVでは設定で「押し込み式指紋認証」が選べるようになった。

5 IIでは指紋センサーに触れるだけでロック解除となり、意図しないタイミングでのロック解除が頻繁に起こってしまった。
そのため、他の指が触れないよう、右手の親指の指紋のみ登録するなどして対処していた。
だが、5 IVでは、押し込み式指紋認証の設定ができるようになったことで電源ボタンを押した後しかセンサーが反応しなくできる。
時々使う左手の指や右手中指、人差し指なども登録しておきやすくなり、かなり使いやすくなった。
ただ、ソフトウェアの処理だけなのであれば、5 IIでもできるのでは…と思うが…。
スピーカーの音質向上・本体の共振がなくなった
Xperia 5 IIでも音質はよく不満はなかったが、5IVで更に良くなったように思う。
また、本体が共振してしまうことがなくなったのはかなり大きい。

これはスピーカーが専用の「エンクロージャー(箱)」に入れられたことで、音質の向上と共振の防止となっているようだ。
そのため、本体スピーカーを使い、手に持った状態で動画の視聴やゲームをプレイするようなシーンにおいては、共振による不快感が一切なくなった。
スピーカー部分はかなり大きく改善したと言えるかと思う。
eSIMによるデュアルSIMに対応
これまでのdocomo版Xperia 5 IIはシングルSIM仕様であった。
しかし、Xperia 5 IVは「キャリア版もeSIMに対応」し、「nano SIMとのデュアルSIM運用が可能」に!

例えば、mineoなどを通信用SIMとして使い、昼の間はpovo 2.0のeSIMで回避するなどといった使い方や、回線のキャリアを分けて通信障害対策なんかも可能になった。
触覚フィードバックが向上
触覚フィードバックについてもXperia 5 IIからパワーアップしていた。

文字入力などをおこなうと「コッ!コッ!」と「叩く」ような心地よい反応が得られる。
バイブレーションのモーターが強化され、フィードバックもしっかり「ハイエンドスマホらしく」なっていた。
Xperia 5 IV のイマイチだったところ

カメラのUIはよくなったが画質の変化は体感できず
カメラの考え方が大きくほかメーカーと異なるXperia。
今回のモデルもイメージセンサーの強化やコンピュテーショナルフォトグラフィーの強化はとくにされていないようで、これまでと特に代わり映えしない印象を受けた。
iPhone、Pixel、Galaxyなど、他社製品ではサクッと明るく撮れるようなシーンもXperiaはやや苦手な印象。

同条件で動画にすると更に暗くなってほぼ認識できなくなってしまい、これまで同様、やっぱり夜間撮影は厳しい感じであった。
また、やっぱり5 IIIには搭載されていた「ペリスコープ」は残してほしかった…!
「このサイズで望遠もしっかり使える」というのはカメラ専用機では難しく、また大型スマホばかりの現在では、5 IVのサイズは価値が高いと思うのだが…。
さて、夜間の画質や望遠カメラに関してはイマイチだが、カメラアプリ「Photography Pro」と「標準カメラアプリ」が統合されているのは使い勝手が良く感じた。

5 IIでは個別のカメラアプリとなってしまっていたが、一つのアプリで切り替えられるため、アプリ選択時に迷わなくて良い。
サイドセンスに「片手モード」を割り当てできない
まぁまぁショックだったのが、なぜかXperiaの独自機能「サイドセンス」に「片手モード」を割り当てできなくなっていたこと。


5 IIでは、サイドセンスに片手モードを割り当てすることで、画面の端をスッとなぞれば一発で片手モードを呼び出せた。

そのため画面上部を操作したいときに重宝していたのだけど、できなくて「イーッ!」っとなった。。
5 IVではで、「画面最下部を下にスワイプ」しないと片手モードを呼び出せない。

私の場合、画面最下部まで指を持っていくのはやや操作がやりづらく、落としそうになることもある。
これはどうにか元に戻してほしいと願う部分だ。
Googleアシスタントボタンの廃止
Xperia 5 IIにはGoogleアシスタントを起動するための物理ボタンが備わっていた。

もちろんそのままでは使い道がないのだが「XPERI+」というアプリを入れてADBで設定してしまえば、とても便利なボタンになる

自分で選んだ好きなアプリを起動するボタンにしてしまうことなんかもでき、重宝していたのだが、残念ながらXperia 5 IVではこのボタンは廃止されてしまった。
謎の壁紙が出現するバグ?
私の環境では特定のアプリを使用したときにホームアプリが落ちるのか、ホームに戻れなくなるときがある。
再起動すればなおるのだが、再起動後は勝手に壁紙が置き換わり、謎の壁紙が出現する。

Xperiaにはこんな細かいバグ?があるのはご愛嬌という感じだろうか。
エミュレータが不安定になった
Xperia 5 IIでは安定していたエミュレータがXperia 5 IVではすぐに終了してしまう。

ゲームも快適になるかと思ったが、これは残念。
「ゲームエンハンサー」の設定を見直したり、一部ゲームの動作に影響があるといわれる「Dolby Atoms」も設定してみたが、変わらなかった。
ただこれはXperiaのせいではなくてアプリの方に原因があるのかもしれないし、見つけられていない設定もあるかもしれない。
だが、ひょっとするとやっぱりTSMC製のSnapdragon 865を積んだXperia 5 IIの方が安定するということなのかも。
まとめ!

いいところ
- フラットデザイン
- 押し込み式指紋認証
- スピーカーの性能向上
- eSIMによるデュアルSIM対応
- 触覚フィードバックの性能向上
イマイチなところ
- 細かいバグがある
- 一部ゲームで不安定かも?
- カメラは性能向上を感じない
- サイドセンスに片手モードがない
正直なところ、機能的にはこれまで使っていた「Xperia 5 II」と大きく変わらない部分が多く、「eSIM」や「押し込み式指紋認証」、が必須でなければ買う必要はないかなと思う。
OSの安定度についても、ここ最近のXperiaの例に漏れず、「出始めの不安定さ」があるので、個人的には急いで購入せず、待ってみてもいいかと思う。
特に、Androidスマホに不慣れな人は、トラブル時の解決方法や原因がわからなかったり、「Xperiaはこんなものだ(失礼)」ということに気付かず、ストレスが溜まるかもしれない。
ただ、今回、私が購入したような24円レンタルといった購入方法なら買ってみて合う・合わないをチェックしてみてもいいかもしれない。
また、Xperia 5 IIは安定していることと、イオシスやゲオ、にこスマなどで入手しやすい価格となっていて、安価かつ、高性能でストレスのない端末なので、試してみてもいいかと思う。