「株式会社CIO」の、小型で高出力、多ポート充電器シリーズ「LilNob(リルノブ)」に、新たな製品である「LilNob Share (CIO-G65W3C1A)」が登場。
「LilNob 2C1A」、「LilNob 3C1A」に引き続き、レビューさせていただけることとなった。
LilNob Shareは、他のLilNob同様クラウドファンディング発の商品で、この度、一般販売が開始された商品だ。
LilNob Shareでは、以前レビューした「LilNob 2C1A」から、さらに機能が進化したモデルとなっているので、比較も交えてご紹介する。
もくじ
LilNob Shareの外観をチェック!
LilNob Shareのパッケージと同梱品
▼製品パッケージ正面

▼製品パッケージ背面

▼同梱品は本体の他、説明書のみのシンプルなもの。

ケーブルが別途必要となるので気をつけたい。
LilNob Shareの外観
▼本体側面にはシンプルな「CIO」ロゴ。ホワイトのほか、ブラックもあり。

▼プラグは格納式で、運搬時に邪魔にならない。

▼プラグ展開時

▼USB-Cポートは3つ、USB-Aも使用可能。側面は手に馴染みやすいよう、やや窪んだデザインとなっている。

▼底面には、仕様が記載される。

これまでのLilNobシリーズ同様、LilNob Shareもシンプルなデザインだ。
LilNob ShareとLilNob 2C1Aのサイズ比較
▼左がLilNob 2C1A、右がLilNob Share。どちらも最大出力は65W。

▼LilNob Shareはポートが1つ増加しているが、本体は短くなった。

▼USB-Cが3ポートとなったことで、より使い勝手が向上。

使いやすさに磨きがかかっている。
LilNob Shareの仕様をチェック!
複数のポートをもつ充電器はとても便利なのだが、仕様が難解だ。
ここでは、LilNob Shareの仕様を、画像を用いて解説する。
製品仕様一覧
入力 | 100-240V 50/60Hz |
ポート数 | 4(USB-C x 3、USB-A x 1) |
USB-C1出力 | 最大65W |
USB-C2出力 | 最大65W |
USB-C3出力 | 最大30W |
USB-CA出力 | 最大30W |
サイズ | 約50 x 51 x 30 mm |
重量 | 約112g |
対応急速充電規格 | PPS/PD3.0/PD2.0/QC4+/QC4.0/QC3.0/QC2.0/AFC/FCP/SCP/PE2.0/PE1.1/SFCP |

単体使用時
▼それぞれのポートを、単体で使用した時の最大出力は以下のようになる。

高出力で65W充電に対応のノートPCなどを充電したい場合などは、USB-C1やC2の単体利用が向いている。
USB-C1 + C2 or C3の組み合わせ
▼一番上のUSB-C1と同時に、C2もしくはC3を使用した場合、C1が最大45Wととなり、C2 / C3は最大20Wでの出力となる。

MacBook Airなど、45W充電に対応したデバイスをUSB-C1に接続し、C2やC3にはスマホを接続するといった使い方が良さそうだ。
USB-C2 + C3の組み合わせ
▼USB-C2とC3の同時使用では、C2が最大45W、C3は20Wでの出力。

USB-C1 or C2 + USB-Aの組み合わせ
▼USB-C1もしくはC2と、USB-Aを組み合わせると、USB-C1とC2は最大45Wまで、USB-Aは18Wまでの出力になる。

USB-C3 + USB-Aの組み合わせ
▼USB-C3とUSB-Aを同時使用すると、最大15Wの出力を分け合う仕様となっているので気をつけたい。

USB-C1 + C2 + C3の組み合わせ
▼USB-C1, C2, C3の3ポートを同時に使用した場合は、各20Wでの出力になる。

スマホを3台同時に充電する時などに向いている組み合わせ。
USB C1 + C2 + USB-Aの組み合わせ
▼USB-C1とC2、USB-Aの3つを同時使用した場合は、C1とC2が最大20W、USB-Aが18Wでの出力となる。

USB-CだけでなくUSB-Aも使えるので、ケーブルの組み合わせを柔軟におこなえる。
USB C1 + C2 + (C3 + USB-A)の組み合わせ
▼全てのポートを同時使用すると、C1とC2が最大20W、C3とUSB-Aは15Wを分け合いになる。

最大で4つのデバイスを同時充電できるが、C3とUSB-Aを同時使用すると、かなり出力が低下するので気をつけたい。
LilNob ShareはPPS 5Aに対応!
仕様をチェックすると、Galaxyなどのデバイスを急速充電させるために必要な規格である「PPS」に対応していることがわかった。
しかし、PPSには3Aや5Aといった仕様があり、これにより急速充電できるデバイスが変わってくる。
ということで、LilNob ShareはPPS 3Aなのか、5Aまで対応するのかチェックしてみた。
PPS対応をテスターでチェック!
高機能テスターである「AVHzY CT-3」を用いて、仕様をチェックした。すると、LilNob ShareはPPS 5Aに対応していることが判明。
Galaxyは25Wまでの急速充電に対応のものと、45W充電に対応のものがあるが、5Aに対応していれば45W対応のデバイスでもフルパワーで充電可能だ。
▼USB C1はPPS 5Aに対応!

▼USB C2も、C1と同じくPPS 5Aに対応。

▼USB C3はPPS 3Aまでの対応となる。

Galaxyで充電チェック!
▼USB C1でGalaxy S20 Ultraを充電。超急速充電2.0、6%から完了まで58分の表示。

▼USB C3では、超急速充電のみの表示。充電完了までの時間が、やや増加してしまう。

Galaxy Note10+やGalaxy S20 Ultra、Galaxy Tab S7 / S7+などの45W充電に対応するデバイスは、PPS 5AのUSB C1かC2に接続するとフルパワーで急速充電が可能ということになる。
Galaxy Note 20 Ultraなどの25W充電対応モデルはPPS 3Aまでで良いため、どのポートを使用しても問題なし。
LilNob Shareレビューまとめ
GoodとBadなポイント
- 小型なのに4ポート
- 他種の充電規格に対応
小型なのに4ポート
LilNob 2C1Aと比較し、短くなったことで壁のコンセントなどでも扱いやすい形状であることに加えて、4ポートを搭載。
USB-Cポートが3つになったことで、使い勝手の良さが増し、自宅やオフィスではもちろん、携帯性の良さから、旅行や出張時の便利アイテムとしても活躍してくれる。
他種の充電規格に対応
iPhoneなら問題ないのだが、GalaxyなどのAndroidデバイスでは、フルパワーで急速充電するにはPPS対応が必要など、充電規格に気をつけないといけない。
LilNob ShareはPPS、しかも5Aに対応しているため、さまざまな機器の急速充電に最適なのが嬉しいポイントだ。
- 仕様が複雑
本製品に限らず、複数のポートをもつ充電器は、単体使用時の出力と複数同時使用時の出力が異なるなど、やや複雑な仕様となっている。
そのため、最適な充電結果を得るためには、複数使用時の出力を知っておく必要がある。
本記事では、仕様を画像を用いて解説しているので、仕様を知る材料として参考になれば幸いだ。
製品リンク
LilNob 2C1A
▼最大65W出力、USB-C 2ポート、USB-A 1ポートの充電器。
LilNob Share (本記事で紹介)
▼最大65W出力、USB-C 3ポート、USB-A 1ポートの充電器。
LilNob 3C1A
▼最大100W出力、USB-C 3ポート、USB-A 1ポートの充電器。