情報を調べているうちにとても欲しくなり購入してしまった「MX MASTER 3」と先代モデルである「MX MASTER 2S」のデザインを前回の記事で比較した。
この記事では私が購入する動機の一番の理由となったマウスホイールについて見ていこうと思う。
MX MASTER 3の紹介ビデオ
こちらは公式のビデオ。
MagSpeedホイールを体験して

全く新しいホイール、MagSpeed™電磁気スクロールは、1pxレベルで停止できるほど精確で、1秒に1,000行スクロールできるほど高速。また、スクロール音は非常に静かです。スチールのプレミアムな感触と重量によりこれまでにない気持ちの良いスクロールを実現。このホイールは高いパフォーマンスを発揮します。
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とても静かで滑らかな回転で新しい感覚を与えてくれる
先代モデルの動作音
先代モデルのMX MASTER 2Sの回転も滑らかだったがラッチ音が大きく、ホイールを回転させると「ガリガリ」と大きな音が鳴る。高速で回転させるとフリースピンモードに移行するのだが、回転を指で押さえるなどして停止させるとラチェットモードに戻るための動作音が「ガチャ!」と鳴る。
気にしなければそれまでだが、長いページを上下に行ったり来たりすると何度もガチャガチャ!と鳴ってしまう。少々気になるポイントではあったが、それ以上にMX MASTER 2Sの快適性が優っていた。
動作音の変化
しかし、これでは使えるシーンは限られてしまい、他人がいる空間などでは使い難い。比較の動画にもあるようにMX MASTER 3ではホイールのラチェット音がとても静かになったことで先代モデルの問題を改善している。
これなら連続してフリースピンを使っても気にならない。上下に何度もフリースピンさせ、停止を試してみたが、僅かに「カッ」と鳴る程度だ。
操作性の大きな改善と新しい体験
「音」でも大きな改善があるが「操作」でも大きく改善されている。先代モデルでフリースピンさせる時は意識して強目に回してやる必要があったが、MagSpeedではとても小さな力でフリースピンに移行することができるようになっている。
そのため、あまり意識することなく高速で目的の場所に移動することができるようになった。これは新しい体験だ。低速回転時はより精密、高速スクロールは移行がよりスムーズに。
新しい体験を可能にした裏側の技術
MagSpeedという名前のとおりMX MASTER 3のラチェット機構は磁力により制御されている。どういった構造になっているのか調べてみるとengadgetで解説した記事があった。

MX MASTER 2Sでは機械的な仕組みで物理的にロックをしていたが、MX MASTER 3では磁力により抵抗をかける仕組みとなっている。
ホイールが低速時は上下にある磁石が互いにホイールに磁力を与え、高速回転時は極性を反転させることでホイールに磁力を伝えない仕組みとし、フリースピンへと切り替わる。
このような技術により、抵直接的な摩擦がなくなり抵抗がありつつ滑らかな回転と静音、大きな力を掛けずにフリースピンへの移行ができるようになった。
MagSpeedだけでも大きな価値がある

MagSpeedについての技術を知り、実際に体験することで大きな価値を感じることができた。
MX MASTER 3の価格は13,500円(税別)と決して安くはないが、この技術を体験でき日常で恩恵を与えてくれるものだと考えるとどうだろうか。私にとって13,500円のマウスは決して安い買い物ではなかったが、大きな満足と体験を与えてくれたことは間違いない。
おわりに
日常でPCを頻繁に使う人や「モノ」にこだわる人をMX MASTER 3はきっと満足させてくれるだろう。ぜひ細部の仕上げや感触、MagSpeed、ソフトウェアによるボタンカスタマイズまで体験してほしいと思う。