HP Note Dockを使用してGalaxy Note9をノートパソコンにする

2019年1月3日

前回の記事では15.6インチのタッチパネル対応モバイルモニターを、Galaxy Note9とUSB-Cケーブルのみで接続してDexやタッチパネルが使用可能であることを確認した。

今回はHPのNote Dockを使用してDex機能を使用してみようと思う。

HP Note Dockとは

HPのWindows10 mobileスマートフォンであるElite X3専用オプションで、Elite X3をUSB-Cもしくはワイヤレスにて接続することで「Continuum」という機能が働き、W10MスマートフォンをWindows PCのようにして使用できる。

W10Mは大変優れたOSであったが、残念ながら、2019年12月10日でWindows10 Mobileのサポートは打切りとなる。

Galaxy Note9は「Continuum」の後継機能とも言える「Dex」が使用でき、この機能を使えば本家のElite X3と同様に「Note Dock」を使用できるとのことで、試してみた。

※Galaxy Note9はワイヤレスでのDexは使用不可

HP Note Dockの外観

HP Note Dockの外観を画像を交えて簡単にご紹介する。

1.天板

ボディは樹脂製で塗装はマットブラック仕上げ。

天板にはブラックメッキのロゴと下部にはアクセントのメッキパーツが取り付けられており質感は上々。

2.背面

CPUなど大きく発熱するパーツがないので通気口などがなくシンプル。背面のカバーはバッテリーの放熱のためか、金属製になっている。

背面部にはスピーカーが左右に一基ずつあり、このステレオスピーカーのサウンドはなかなかのもの。内部にはバッテリーが内蔵されており、この内蔵バッテリーからスマートフォンを充電しながら使用可能。

3.前面

ディスプレイはノングレアで低反射となっている。
ディスプレイの縁はかなり狭額縁

ディスプレイの縁は狭額縁となっており、画面の専有率が高い。トラックパッドも大型のものが採用されている。

4.右側

左からバッテリー残量確認LED、残量確認ボタン、USB-C×2となっている。

バッテリーの残量はバッテリーのマークがあるボタンを押すことでLEDが点灯し、4段階で教えてくれる。USB-C×2のポートは、どちらも充電およびハブとして動作し、USBメモリなどを接続可能だ。

5.左側

左からMicro-HDMI出力ポート、USB-C、電源ボタン、3.5mmイヤホンジャックとなっている。

本体左側のUSB-Cポートはスマートフォンとの接続専用になっており、反対側のUSB-Cポートにスマートフォンを接続しても認識しない。Micro-HDMIでの出力ポートは機材がなく試すことができていないが、デュアルディスプレイもできるかもしれないので機会があれば試してみたい。

Galaxy Note9を接続してDexを起動する

まずはNote Dockの電源を入れ以下の画面が表示されるまで待つ。

すると画像のようにUSB-Cでの接続か無線での接続かを選択する画面が現れる。

Dexを使用するにはUSB-Cでの接続が必要なため、USB-Cにて接続する。

HP Elite X3ではワイヤレスでもWindows PCのように操作できる機能である「Continuum」が使えるのだが、Galaxy Note9ではDexが使用できるのは有線のみ。

無事接続が完了し、Dexが使用可能であることが確認できた。

キーボードやトラックパッドも認識し、ボリュームや輝度調整などのファンクションキー、トラックパッドのピンチイン・アウトも使用できた。

ただ、標準のIMEであるGalaxy Keyboardアプリは日本語配列のハードウェアキーボードをサポートしないため英語キーボードとして認識され、設定で変更することもできないようだ。

Note Dockの使い勝手は良いか

動作確認が行えたのでここでは、全体的な使い勝手にみていこうと思う。

バッテリー、充電、USB

モバイルモニターはGalaxy Note9のバッテリーを一方的に消費するのみであったが、Note Dockはバッテリーを内蔵しており、Galaxy Note9を充電しながら使用できるのがありがたい。

バッテリーは体感で5~6時間程度で一般的なノートPCと変わらず、十分使えそうだ。

充電はUSB-Cで行えるので付属の充電器をGalaxy Note9に使用することもできるし、Note DockにACからの電源を接続してUSB-CからGalaxy Note9に接続すれば両方を同時に充電することもできる。

充電と兼用の右側USB-Cポートは、USBハブになっており、USBメモリやカードリーダーをOTGアダプタで接続すると認識することができた。

USB-Cのポートは2つなので充電で埋まることもなく、この辺りの使い勝手は良い。

OTGアダプタとUSBメモリでUSBメモリの使用やカードリーダーなどが使用できる

本体右側のLEDランプによるバッテリーの残量計は、充電の進捗確認と残量が確認でき、残量が少なくなったら赤いランプが点滅して教えてくれるようになっている。

スピーカと音声切り替え

スピーカーの音質と音量は良好で、なかなかのものだ。ただ、底面に付いているので、膝の上などにNote Dockを置いたときなどにスピーカーが塞がってしまうのが少し難点か。

音声の出力は「SmartThings」というSamsung製アプリをインストールすることで通知の「オーディオ出力」から切り替え可能になった。この辺りの切り替えは若干手間に感じる。

HP Elite x3 Lap Dockを選択する。日本ではノートドック表記だが、本国ではLap Dockなのだそうだ。

液晶パネル

12インチの液晶の解像度はFull HDとなっており、十分な性能と言える。

ノングレアパネルなので低反射なのも好感触だ。

輝度においても十分と感じたが、環境光センサーによる輝度の自動調整があればなお良かった。

ブラウジングでは普段Chromeを使用しているが、12インチのディスプレイでは、文字がとても小さくなってしまうのでDexでPrime Videoを見るためにインストールした「Monument Browser」を使用し、設定の「Extra」から「Zoom」で調整することでどのページを開いても倍率が固定され見やすくなった。

125%設定すると丁度良くなった。

慣れの問題や、Monument Browserに対する知識不足もあると思うが、Chromeと比べるとタブの切り替えがやりづらいなど機能に不満はある。

ChromeならWin+数字キーで任意のタブに切り替え可能だ。だが、この拡大率の設定ができることでHP Note DockでDexを使うときはMonument Browserのほうが使いやすいと感じた。Chromeがアップデートされ、この拡大率の設定が改善されれば再びDexでもChromeを使用するだろう。

ChromeでYahooのトップページを表示させたところ。
左右に大きな余白があり、全体的に文字が小さく判読しにくい。
Monument Browser 125%での表示。
画面いっぱいに表示され、文字も大きく見やすい。

通常使用時でのChromeならば拡大率は選べるようになっているのだが、Dex使用時のChromeではユーザー補助機能から拡大率を変更しても変化がないようで、Monument BrowserならDex使用時でも拡大率を変更できる。

トラックパッドをピンチ操作すればChromeでも大きく表示させることは可能だが、ページを切り替えする度に拡大操作が必要になる。しばらくはDex使用時に使うブラウザはMonument Browserを使用してみようと思う。

DexでMicrosoftのRDPを使ってリモートデスクトップ

Galaxy Note9をPCに変身させるDexとNote Dockだが、どうしてもWindowsが必要になった場合はインターネット環境さえあればWindowsマシンに変身させることができる。

アプリはGoogle Playにて無料で入手可能。

設定は複雑だが安定動作

普段リモートデスクトップアプリは「TeamViewer」を使用を使用しており、登録だけでどこからでも使えるので設定が簡単なのだが、Dexではアプリが起動せず、MicrosoftのRDPアプリを使うしかない。

Chormeリモートデスクトップも使用してみたが、こちらもいまいち使いにくかったので、設定は複雑だが、やはり本家のMicrosoft RDPがおすすめ。

ただ、このアプリを使うには条件があり、操作される側のWindowsがProである必要があることと、インターネットを通じて外からリモートデスクトップを行う場合は固定グローバルIPアドレスを取得もしくはDDNS(ダイナミック・ドメインネームシステム)を使用したり、ポート解放の作業など複雑な設定必要になる。

自宅のネットワークのみでの使用など、限られた場所での使用の場合は大幅に設定する項目は少なくなるのでまずはローカルネットワークで使用できるように設定してみると良いだろう。

インターネット経由で接続

さて、インターネットを経由して外出先から操作ができるようにするため、情報収拾した結果、私は無料で利用できるieServerというサイトでDDNSを使えるように登録し、DiCEというソフトウェアをPCにインストールして、変動するグローバルIPアドレスにドメインを自動で紐付けしてくれるよう設定した。

グローバルIPアドレスを固定する方法は安定しているようだが有償であり、大したデータのやりとりもないのでこちらの無料DDNSサービスで十分と感じたためだ。

Wake on Lan

自宅にあるデスクトップPCはBIOSの設定変更にてWake on Lanによるスリープ解除に対応していたため、TeamViewerにてWoLを行うことにした。TeamViewerはDexでは動作しないので、Galaxy Note9上での操作が必要。

他にもWoLのみのアプリなどもGoogle Playで多数公開されており、そちらを利用するのも良いだろう。

RDPでWin10Proを起動

DDNSとWoLを設定し、これで自宅のWin10ProデスクトップPCがインターネットを経由してRDPで使えるようになった。

ただ、少々操作に難ありで、トラックパッドでスクロールができない。また、画像のように下部にあるDexのタスクバーが消えず、全画面にならない。この画像では設定済みだが、Win10の設定で「デスクトップモードでタスクバーを自動的に隠す」ように設定すれば表示領域は幾分か改善される。

さらに、トラックパッドでの操作時は、こちらも画像の上部にあるようにタイトルバーが表示されてしまい表示領域を狭めるが、マウスで操作するとタイトルバーは消え、表示領域を確保できるなど、独特な動きがみられた。

以上のことから現状では、DexでのRDPの使用時にマウスは欠かせない状態で、今後のアップデートによって改善され、トラックパッドのみで使用できるようになってくれることを期待したい。

まとめ

  いいところ

  • Note DockはGalaxy Note9の可能性を広げてくれる
  • Note Dockの性能やデザインがとても良好
  • 操作や設定でだけでもワクワクできる
  • ブラウジング、メール、Officeくらいならこれだけでなんとかなりそう
  • RDPが優秀

いまいちなところ

  • 操作には熟練が必要
  • 日本語入力に癖がある
  • トラックパッドが敏感すぎ
  • マウスがないと操作が厳しい
  • RDPを使うのに複雑な設定が必要

色々な操作と設定を行ってGalaxy Note9のDexとNote Dockにはかなり可能性を感じた。

モバイルモニターの使用や、Note Dockを使用して用途によってはPCがなくてもスマホ一台でどうにかなりそうだ。

今後もアップデートされ、どんどん改善が行われていきもっと使い勝手が上がっていくのだろう。

Dexのこの先にも期待したい。


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