古いドコモ端末を入手したことで、メモリを圧迫するドコモアプリが気になり対策方法を調べた。以前はroot権限を取得して「Titanium Backup」などのアプリを使いアプリを無効化したが、今回はroot権限を取得する方法が確立されていない端末での方法となる。
root権限を取得すると保証などもなくなってしまうため、より安全に多くの端末でアプリの無効化ができるようになった。
注意
アプリには無効化するとうまく動かなくなったりするものがある。よくわからないものやGoogle関係は触らない方がいいだろう。場合によっては初期化が必要なケースや、操作不能になり初期化すら困難となる場合もあるので無効化のやりすぎには注意。
もちろん無効化を実行する場合は自己責任で。
用意するもの
- ADBが使用できるPC
- USBケーブル(充電専用は不可)
- インストールされているアプリのパッケージ名を調べるアプリ
準備
PCでADBコマンドを使えるようにする
今回はADBだけ使えればOKなのでSDKはインストールせず、簡単な「15 seconds ADB Installer」というツールを使ってADBを使えるようにする。
参考にしたサイトは以下。
XDAから「15 seconds ADB Installer」をダウンロードし、インストール。

画面の指示に従ってyを押してEnterを押して進めていけばいい。恐ろしく簡単にADBが使えるようになり、今までようにSDKのインストールや環境変数の設定など面倒な設定をしなくていいのでとても助かる。
ツールの作者様と情報提供者に感謝だ。
USBデバッグを有効にする
Androidの設定で「端末情報」を開き「ビルド番号」を連続てタップして「開発者向けオプション」を有効にする。

「USBデバッグ」にチェックを入れ、有効にする。

これでUSBデバッグの設置は完了。
通信の確認
「15 seconds ADB Installer」のインストールと「USBデバッグ」の設定が済んだら「コマンドプロンプト」を起動して下のコマンドを入力するとうまく動作しているか確認ができる。
adb devices
下の画像のように番号と「device」と表示されれば接続確認は完了。

うまく接続されない場合はもう一度設定を確認したり、USBケーブルが充電専用ではなく通信もできるものか確認しよう。
一度USBデバッグを解除したり認証を無効にしてみたりするのも効果がありそうだ。あとはドライバの再インストールなども検討するといいかもしれない。
パッケージ名を調べるアプリをダウンロード、インストール
準備ができたらアプリケーションのインストール。今回は「Aplin」というものを使ってアプリのパッケージ名を調べた。
アプリ名とパッケージ名を取得しPCに転送
やり方は色々だが、私が試した方法を掲載しておく。
アプリを起動して「共有」をタップ。

「アプリ名・パッケージ名」をタップ。

Gmailを1回のみで実行。

メールの作成画面になるので「下書きを保存」すればPCのブラウザでGmailの下書きからパッケージ名をコピーできる。GoogleドライブやLINE、OneNoteなど他にも色々PCと共有する方法がありそうだ。

ドコモアプリを列挙
Aplinではフィルターをかけることもできる。
「ドコモ」や「docomo」、「dcm」などで検索し、あらかじめドコモアプリのアプリ名とパッケージ名を取得しておけばPCから操作しやすい。

Androidバージョンによる無効化・削除コマンドの違いを確認
※下記全てのコマンドを動作確認したわけではないのでご留意いただきたい。
コマンドは下記2つあり、基本は「無効化」が安全だと思われる。
無効化 adb shell pm disable-user –user 0 (パッケージ名)
削除 adb shell pm uninstall -k –user 0 (パッケージ名)
のように入力する。以下は「ドコモアカウント」を削除した時の例。
削除コマンド(Android7.0以上)
adb shell pm uninstall -k –user 0 com.nttdocomo.android.accountauthenticator
こちらの削除コマンドはAndroid 7.0以上との情報だったが、Android 4.4.2や5.0.2で試してみたところ動作した。
ただし、下記の有効化コマンドは通らず、元に戻すのには初期化が必要だった。
有効化(Android7.0以上)
adb shell pm enable (パッケージ名)
再インストール(Android7.0以上)
adb shell cmd package install-existing (パッケージ名)
無効化(Android6.0, 5.0)
adb shell pm hide (パッケージ名)
有効化(Android6.0, 5.0)
adb shell pm unhide (パッケージ名)
無効化(Android4.4)
adb shell pm block (パッケージ名)
有効化(Android4.4)
adb shell pm hide (パッケージ名)
ADBコマンドでアプリを無効化
準備ができたらコマンドプロンプトで対応するAndroidバージョンの無効化コマンドとパッケージ名を組み合わせてアプリを無効化していく。
無効化するアプリは以下の記事が参考になった。
おわりに
上記コマンドのおかげでいらないアプリが綺麗に片付き、非常にすっきりとした。そして古い端末ならメモリがドコモアプリから解放されるので普段よく使うアプリがキャッシュされるようになり動作が改善する。
2GBのRAMしか搭載していない機種でアプリ無効化を実施したところかなり効果があった。リスクのある操作ではあるが、引き換えに端末を自由に使うメリットを享受できた。
無効化 では なく アンインスートルのコマンドなので注意
docomo Galaxy A21 SC-42Aを使っております。
あらゆる設定をいじってドコモ系のアプリを止めたのですが、唯一、docomo application managerだけが毎日のようにお知らせ通知をしてきて本当に困ってました。お陰様で無事通知が来なくなりました。どうもありがとうございました。
アプリ名
docomo Application Manager
パッケージ名
com.nttdocomo.android.applicationmanager
コマンド
adb shell pm uninstall -k –user 0 com.nttdocomo.android.applicationmanager
コメントありがとうございます!
お役に立てて嬉しいです。
情報も記載していただきありがとうございます!
参考にさせていただきました。
install-existingは、Android 8から対応してるコマンドのようで
Android 7まではapkファイルを事前に取得してからuninstallしないといけないみたいです。
コメントありがとうございます!
情報感謝です!
adb shell pm uninstall -k –user 0 【パッケージ名】
このコマンドの-userを –userにしたら実行できました
ちなみに変更前のエラー
[INSTALL_FAILED_INVALID_APK: Missing existing base package}
何かの助けになれば幸いです
情報ありがとうございます!